G-YSQ9H5F0GR 小学生でかきくけこ(か行)が言えない|ことばの教室・家庭練習を言語聴覚士が解説
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小学生でかきくけこ(か行)が言えない|原因・ことばの教室・家庭練習を言語聴覚士が解説

小学生でかきくけこ(か行)が言えない
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ことばの発達サポートガイド

この記事の執筆・監修

STこん(言語聴覚士)

国家資格・言語聴覚士|小児専門25年以上|発音の臨床を担当。小学生のか行の発音改善も多数経験しています。

「小学生なのに、かきくけこがうまく言えない」「友達にからかわれないか心配」「もう治らないんじゃないか…」

そんな不安を抱えている親御さんに向けて、現役言語聴覚士が小学生のか行発音の原因・改善の見通し・学校への相談方法・家庭でできる練習をまとめてお伝えします。

結論からお伝えすると、小学生でも発音は改善できます。遅すぎることはありません。ただし、小学生には幼児期とは違うアプローチが必要です。

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小学生でかきくけこが言えない原因

か行の習得は本来3〜4歳ごろ

子どもの発音には発達の順番があります。か行(かきくけこ)は3〜4歳ごろまでに習得される音です。それ以降も言えない場合は、「機能性構音障害」という状態である可能性が高いです。

機能性構音障害とは、聴力や知能に問題はないのに、特定の音だけ正しく発音できない状態のことです。脳や口の器官(舌・唇・あご)に異常があるわけではなく、発音の「動かし方のくせ」が定着してしまった状態です。

か行が「た行」に聞こえる仕組み

「かきくけこ」が「たちつてと」のように聞こえる場合、舌の動かし方に原因があります。

  • か行:舌の奥(舌根)を上あごの奥(軟口蓋)に当てて息を止め、一気に離す
  • た行:舌の先を前歯の付け根に当てて息を止め、一気に離す

か行が言えない子は舌根を使う動きが身についておらず、舌先を使うた行の動きで代用してしまっています。「かみ→たみ」「くつ→つつ」のような置き換えが起きます。

小学生まで続く理由

幼児期に自然に改善しなかった場合、「た行で言う」というくせが強く定着しています。日常会話の中で無意識に繰り返してきたため、本人が気づかないまま習慣化してしまっているのです。自然に治ることは少ないため、発音訓練による意識的な練習が必要です。

小学生になると困ること——幼児期と何が違う?

発音の問題は幼児期からありますが、小学生になると社会的な影響が大きくなる点が幼児期と大きく異なります。

①音読・授業での発表が増える

小学校では、音読・朝のスピーチ・発表・合唱など、声に出して話す場面が幼児期より格段に増えます。か行が言えないと、音読のたびに間違えてしまい、周りの目が気になるようになります。

特に国語の音読は毎日の宿題にもなるため、毎晩練習するたびに「うまく言えない」と感じる繰り返しになってしまうこともあります。

②友達からのからかい・指摘

幼児期は発音の個人差が大きいため、周りの子も気にしないことが多いです。しかし小学生になると、発音の違いをからかわれたり、笑われたりする経験をする子も出てきます。

一度でもそういった経験をすると、「また笑われるかもしれない」という不安から、積極的に話すことを避けるようになることがあります。これがのちの自己肯定感の低下につながることもあります。

③本人が気にし始める

幼児期は本人が発音を気にしていないことがほとんどですが、小学生になると自分の発音がおかしいことに気づき、恥ずかしさを感じるようになります。

「か行がある言葉を避けて話す」「発音しにくい言葉を別の言葉に言い換える」という工夫をしている子もいます。長く続くと語彙の制限や表現力への影響が出ることもあります。

💬 STこんの臨床から

小学2年生の女の子が来てくれたとき、「か行の言葉を使いたくなくて、『かわいい』と言えずにいる」と教えてくれました。友達への感謝や気持ちを伝えたいのに、発音が邪魔をしてしまっていた。そのことを聞いたとき、すぐに訓練を始めて早く対応してあげたいと強く思いました。

小学生でも発音は改善できる?

はい、改善できます。機能性構音障害(発音だけの問題)は、年齢に関係なく発音訓練で改善が期待できます。

むしろ小学生は幼児期より「音を意識する力(メタ言語能力)」が育っているため、「今の発音はどうだった?」「ここで舌を引っ込めて」といった指示を理解しやすく、練習への取り組みがスムーズなケースも多くあります。

訓練の期間は個人差がありますが、機能性構音障害のか行については週1回の訓練で3〜6ヶ月程度で改善するケースが多いです。

ST「こん」
ST「こん」

小学2年生のお子さんが来てくれたとき、最初は「どうせ直らない」と投げやりな様子でした。「練習していけば必ず治るよ」と伝えると、一生懸命、発音訓練を頑張ってくれました。家庭での練習もこなしてくれました。

小学生への関わり方のポイント——幼児期との違い

①本人の気持ちを確認する

幼児期は親が主導で練習を進めることができますが、小学生になると本人の意思・気持ちを大切にすることが重要です。

「発音を練習したい?」「学校でことばの教室に行ってみる?」と、本人に選ばせる言い方をすることで、練習へのモチベーションが上がります。逆に、本人が嫌がっているのに無理に練習させると、発音だけでなく話すこと自体が嫌いになってしまうことがあります。

②「こっそり練習」を大切にする

小学生は友達の目をとても気にします。「ことばの教室に行っていることを知られたくない」という気持ちを持つ子も少なくありません。

学校での支援を受ける場合も、ことばの教室への移動を自然に見せる工夫をしてくれる学校も多いです。担任や支援コーディネーターに「本人が目立ちたくない様子なので配慮をお願いしたい」と伝えると良いでしょう。

③親は「聞き役」に徹する

会話中に発音を指摘し続けることは絶対にやめましょう。「また言えてない」と感じても、その場で訂正すると子どもが話すことを恐れるようになります。練習は練習の時間、会話は会話の時間、とメリハリをつけ、話の内容を聞いておしゃべりを楽しみましょう。

家庭でできる練習法(小学生向け)

家庭での練習は、専門家の指導のもと進めるのが理想的ですが、まずは以下のような取り組みから始めることができます。

①「が」が言えるようまでのステップ5

「かきくけこ」の発音練習は、「が」を言えるようになる指導から始めます。「がぎぐげご」が言えるようになると「かきくけこ」も言えるようになります。
練習1 口を大きく開けます。そこから「あー」「あー」「あー」 安定して「あー」を言いましょう。
練習2 口を大きく開けます。そのまま「んー」「んー」「んー」安定して「んー」を言いましょう。
練習3 口を大きく開けたまま、「んーあー、んーあー、んーあー」と続けましょう。
    舌の奥が上あごにくっつくのを感じましょう。
練習4 口を大きく開けたまま「んあー」「んあー」「んあー」
    「ん」を言う時間を短くしていきます
練習5 「んが」「んが」「んが」 練習4までがしっかりできると、「ん」付きで「が」がでるようになります。

②実際の「がらがらうがい」、「うがいポーズ」で感覚をつかむ

うがいをするときの口の形を作ります。このとき舌の奥が上あごに近づいている感覚があるはずです。その状態から「か」と声を出してみることで、舌根を使う動きの感覚をつかみやすくなります。

③ ①で「が」の音が発音できるようになった次のステップ

小学生には「練習」と言わず、ゲーム感覚で取り組む工夫が有効です。

  • 「が」「が」「が」 「が」の単音のみを繰り返し言いましょう。
  • 最初に「が」の付くことばを言う:「ガラス」「ガム」「がっこう」
  • 語尾に「が」の付くことばをを言う:「まんが」「えいが」
  • 真ん中に「が」の付くことばを言う:「めがね」「じゃがいも」「がちゃがちゃ」

このステップでだんだんと「が」の発音が安定してきます。ここまでできるようになったら、「が」のみに気をつけて、やさしい絵本を読んでいくと定着してきます。

ST「こん」
ST「こん」

実際の練習方法をお伝えしましたが、家庭でなかなかうまくいかない場合は、以下の「ことばの教室」での練習に切りかえましょう。

学校でのサポート——ことばの教室とは

小学生の発音の問題に対応する学校のサポートとして、通級指導教室「ことばときこえの教室」があります。

ことばの教室でできること

  • 言語の専門指導員による個別の発音練習
  • 週1回程度、授業を抜けてことばの教室に通う形が多い
  • 公立学校の場合、無料で利用できる
  • 通常学級に在籍したまま利用できる

申し込みの手順

ことばの教室は、学校を通じて手続きします。以下の順番で相談してみてください。

  1. 担任の先生に相談:「発音が気になっているので、ことばの教室を利用したい」と伝える
  2. 校内の特別支援コーディネーターへ:担任経由で繋いでもらえることが多い
  3. 就学相談・教育委員会への申請:自治体によって手続きが異なる
  4. 通級開始:審査を経て通級指導が始まる

手続きには数週間〜数ヶ月かかることもあります。気になったら早めに相談することをおすすめします。

ST「こん」
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「小学生になってから相談に来た」という方も多いです。遅すぎることはありません。ただ、本人が気にし始めてからでは傷つくこともあるので、気になった時点で早めに相談するのがベストです。

ことばの教室がない場合・待機の場合

学区内にことばの教室がない場合や空きがない場合もあります。その場合は以下の選択肢も検討してみてください。

  • 医療機関の言語聴覚士:耳鼻科・リハビリ科などに附属している場合がある。保険適用が可能
  • 発達支援センター・療育センター:自治体の相談窓口から紹介してもらえる場合がある
  • 民間のことばの指導室:費用はかかるが予約が取りやすい場合が多い

よくある質問

Q. 小学生になってからでは手遅れですか?

手遅れではありません。機能性構音障害(発音だけの問題)は、年齢に関係なく発音訓練で改善が期待できます。小学生はむしろ「音を意識する力」が育っており、練習がスムーズに進むこともあります。

Q. 本人が練習を嫌がっています。どうすればいいですか?

無理強いはしないでください。まず「発音のことで困っていることはある?」と気持ちを聞くことから始めましょう。本人が「直したい」と思ったとき、練習の効果が最も出やすくなります。

Q. ことばの教室と病院、どちらに行けばいいですか?

発音だけの問題であれば、まずは学校のことばの教室に相談するのがスムーズです。病院は「耳の聞こえに問題がないか確認したい」「他の発達的な問題も気になる」という場合に向いています。

Q. 会話中に何度も発音を訂正してもいいですか?

おすすめしません。会話中の繰り返しの訂正は、子どもが「話すことが怖い」と感じる原因になります。練習は練習の時間に集中して行い、会話のときは発音ではなく内容をしっかりと聞いてあげ、リラックスして話せる雰囲気を作りましょう。

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まとめ

  • 小学生でかきくけこが言えない原因は「機能性構音障害」が多く、発音訓練で改善できる
  • 小学生になると音読・発表・友人関係など、社会的な影響が出やすくなる
  • 本人の気持ちを大切にしながら、ゲーム感覚で練習に取り組むことが大切
  • 学校の「ことばの教室」は無料で利用でき、担任への相談から始められる
  • 待機や対応できない場合は、医療機関の言語聴覚士に相談する選択肢もある
  • 「もう遅い」ということはない。気になったときが相談のタイミング

発音の心配は、ひとりで抱え込まずに専門家に相談することが大切です。「どこに相談すればいいかわからない」という方は、以下の無料相談もご活用ください。

また、幼児期のか行発音についての詳しい解説は下記の記事もあわせてご覧ください↓↓↓。

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ABOUT ME
管理人(こん)
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現役言語聴覚士(ST)
こんにちは。言語聴覚士(ST)の「こん」です。 1999年に言語聴覚士の資格を取得後、保健センターでの相談業務を経て、25年以上にわたり小児専門のSTとして療育・発達支援の現場で働いてきました。現在も現役STとして、ことばの発達に悩むお子さんと日々関わっています。 臨床の現場で感じることがあります。ことばがゆっくりなお子さんを持つパパ・ママが、毎日どれだけ迷いながら、心配しながら子育てをしているか、ということです。 「もっと楽しく子育てしてほしい」——そんな思いでこのブログを始めました。 25年以上の臨床経験をもとに、今日から家庭で実践できる関わり方・遊び・おもちゃ・絵本の使い方を、専門家の視点でわかりやすくお届けします。一人で悩まずに、ぜひ一緒に考えていきましょう。
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