こどもちゃれんじはことばの発達に効果ある?ことばが遅い子への使い方を言語聴覚士が解説
「こどもちゃれんじって、ことばが遅い子にも効果あるの?」「毎月届くけど、本当にことばの発達に役立っているのかな?」
そんな疑問を持つ保護者の方へ。この記事では、25年以上の臨床経験を持つ言語聴覚士(ST)の視点から、こどもちゃれんじがことばの発達に与える効果と、ことばが遅い子への正直な評価をお伝えします。

「こどもちゃれんじを始めたいけど、うちの子に合うか不安」という相談はよく受けます。効果がある子・そうでない子の違いを正直にお伝えしますね。
こどもちゃれんじがことばの発達に良い理由
こどもちゃれんじがことばの発達に良いとされる理由は、主に3つあります。
毎月「ことばあそびえほん」が届く
こどもちゃれんじでは毎月、年齢に合わせた絵本が届きます。特に2〜3歳コース(ぽけっと)の「ことばあそびえほん」は、語彙の広がりや文の理解を意識した構成になっており、親子で読むことで自然にことばのやりとりが生まれます。
おもちゃ(エデュトイ)が語彙と体験を結びつける
毎月届くエデュトイは、ただ遊ぶだけでなく「さわる・動かす・声を出す」体験ができるつくりになっています。ことばは「体験」とセットで覚えると定着しやすく、エデュトイを使った遊びの中で「おおきい」「はいった!」「もういっかい!」などの言葉が自然と出やすくなります。
しまじろうへの親しみがことばの動機づけになる
しまじろうというキャラクターへの愛着が、「話したい・伝えたい」という気持ちを引き出します。好きなキャラクターの登場する絵本やDVDに自然と集中できる子は、ことばのインプットが増えやすいです。
ことばが遅い子に向いているか?STの正直な評価
ことばが気になるお子さんへの効果について、STとして正直にお伝えします。
向いている子のタイプ
- 映像やキャラクターに興味を示す子
- 大人とのやりとり(共同注意)ができている子
- ことばは少ないが、理解力はある程度ある子
- 絵本や歌が好きな子
向いていない子のタイプ
- ことばの理解がまだ十分でない(指さしや簡単な指示への反応が薄い)子
- 映像・キャラクターへの興味がほとんどない子
- おもちゃより体を動かす遊びが好きな子

「こどもちゃれんじを買えばことばが伸びる」というわけではありません。大切なのは教材を使った親子のやりとりです。教材はあくまで「きっかけ」。使い方次第で効果は大きく変わります。
年齢別コースとことばの発達の関係
ぷち(1〜2歳):発語・一語文の時期
1〜2歳は「まんま」「わんわん」など一語文が出始める時期です。ぷちコースでは、身近なものの名前や音のある絵本・おもちゃが多く、ことばのインプットを増やすのに適した内容です。「ことばがまだ出ない」という1歳後半のお子さんには、親子で一緒に指さしながら絵本を読む使い方が特におすすめです。
ぽけっと(2〜3歳):二語文・語彙爆発の時期
「ママ、きた」「わんわん、おいしい」など二語文が出始め、語彙が急増する時期です。ぽけっとコースは「ことばあそびえほん」を中心に、気持ちのことばや動作語も豊富に含まれています。この時期のお子さんにとって相性が良いコースです。
ほっぷ(3〜4歳):会話力・ストーリー理解の発達
3〜4歳になると、会話のやりとりやストーリーのある絵本を楽しめるようになります。ほっぷコースでは「なぜ?どうして?」という疑問を引き出す内容が増え、思考力とことばの力を同時に育てる構成になっています。
ことばの発達を促す「使い方のコツ」3つ
コツ① DVDは一緒に見て実況中継する
DVDを「見せっぱなし」にするのではなく、大人が隣で「あ、しまじろうが転んだね」「何をしているんだろうね?」と実況中継するように話しかけましょう。映像の内容をことばで補うことで、子どもの理解が深まります。
コツ② エデュトイで「やりとり遊び」を意識する
エデュトイを子どもに渡すだけでなく、「どっちがいい?」「次はどうする?」と問いかけながら一緒に遊びましょう。ことばは「やりとり」の中で育ちます。子どもが何かをしたら「できた!」「入ったね!」と即座に言語化することも大切です。遊び方の説明書が入っており、ことばの発達を伸ばす視点も含まれているので、説明通りに親子で遊んでみましょう。
コツ③ 絵本は毎晩の習慣にする
毎月届く絵本を「届いたときだけ読む」ではなく、就寝前の読み聞かせルーティンに組み込みましょう。繰り返し読むことで、絵本の中のことばが日常のことばとしてしっかり定着します。
月刊ポピーとの比較(ことばの発達視点で)
こどもちゃれんじと月刊ポピーは、どちらも人気の幼児向け通信教育です。ことばの発達という視点で簡単に比較します。
| こどもちゃれんじ | 月刊ポピー | |
|---|---|---|
| 教材の種類 | 絵本・DVD・エデュトイ | 絵本・ワーク中心 |
| ことばへのアプローチ | 体験・遊びを通じて語彙を増やす | 読み・書きの基礎を丁寧に積み上げる |
| こどもの興味 | 映像・キャラクターが好きな子向き | 落ち着いてワークに取り組める子向き |
| 費用 | やや高め | 比較的リーズナブル |

「どちらが良い」ではなく、お子さんのタイプで選ぶのがおすすめです。活発でキャラクターが好きならこどもちゃれんじ、落ち着いてじっくり取り組むタイプなら月刊ポピーが合いやすいです。詳しい比較は下の記事をご覧ください。

よくある質問(Q&A)
Q. 何歳から始めるのがいい?
ことばの発達を促したいなら、1歳半〜2歳ごろ(ぷち〜ぽけっとコース)から始めるのがおすすめです。語彙が急増する2〜3歳の時期に教材が充実しているので、この時期に継続して使うと効果を感じやすいです。
Q. ことばが遅いと診断されていても使える?
使えます。ただし、こどもちゃれんじだけで発達を補おうとするのは難しい場合があります。言語聴覚士や発達支援の専門家によるサポートと並行して使うのが理想的です。「家庭でのことばの刺激を増やす手段のひとつ」として活用してください。
Q. 効果が感じられないときはどうする?
まず「大人が一緒に使っているか」を確認してみてください。教材を渡すだけでは効果は出にくいです。それでも変化が感じられない場合は、お子さんの発達段階と教材の内容が合っていない可能性があります。かかりつけ医や言語聴覚士に相談しながら、教材の使い方を見直してみましょう。
Q. 興味を持ってくれないときはどうする?
無理に使わせようとするのは逆効果です。まずは大人が楽しそうに使ってみせることから始めましょう。「ママがやってみる!」と声に出して遊んでいると、子どもが自然と興味を示してくることがよくあります。それでも興味を持たない教材は無理に使わず、好きなページや遊びに絞って少しずつ取り入れるのがおすすめです。
まとめ
- こどもちゃれんじは、絵本・エデュトイ・DVDを通じてことばの発達を促せる教材
- 効果が出やすいのは、キャラクターに興味があり、親子のやりとりができる子
- 「置いておくだけ」では効果は出にくい。大人が一緒に使う関わり方が大切
- ことばが遅いと診断されている場合は、専門家のサポートと併用するのが理想
- 興味を持たない場合は無理に使わず、大人が楽しむ姿を見せることから始める

こどもちゃれんじは「正しく使えばことばの発達に効果的な教材」です。ただし、魔法のアイテムではありません。お子さんとの楽しいやりとりの「道具」として上手に活用してください。ことばの発達が気になる場合は、教材選びと合わせてぜひ専門家への相談も検討してみてくださいね。



