「大ピンチずかん」はことばの発達に効果あり|言語聴覚士おすすめの使い方とシリーズ全3冊を解説
「大ピンチずかん」シリーズをご存じですか?子どもが日常で遭遇する”困った場面”をユーモラスに描いた絵本で、発売以来大人気のロングセラーです。
でも、「おもしろそうだけど、ことばの発達にも本当に効果があるの?」と思う方もいるかもしれません。
答えは「はい」です。この絵本は、ことばで考えて・伝える力を育てる要素が詰まっています。私自身、実際のセラピーでも活用してきました。
言語聴覚士歴25年以上|STこん
「大ピンチずかん」は単なる面白い絵本ではありません。親子で話しながら読むことで、考える力・ことばで表現する力・気持ちを整える力が同時に育ちます。
✅ こんな子におすすめ
- ことばで気持ちや状況を説明するのが苦手な子
- ことばの発達をもっと伸ばしたい3〜8歳の子
- 発達障害・特性のある子(視覚的に学べる)
- 親子でたくさん会話したいご家庭
⚠️ 向かない方
- まだことばでのやりとりが難しい2歳以下のお子さん
- 絵本よりも体を動かす遊びが好きなお子さん(無理に読まなくてOK)
「大ピンチずかん」シリーズとは?
「大ピンチずかん」は絵本作家・鈴木のりたけさんが手がけた大人気絵本シリーズです。子どもが日常で遭遇する困った場面(ピンチ)をユーモラスに描きながら、対処のヒントを学べます。
たとえばこんなピンチが登場します。
- お友だちとケンカしちゃった!
- 靴のひもがほどけたけど結べない!
- 犬のうんちをふんじゃった!
子どもが思わず「わかる!」と共感できる場面ばかり。親子で笑いながら「どうする?」と話し合える、会話が自然と生まれる絵本です。
シリーズ全3冊を紹介
大ピンチずかん(1巻)
シリーズ第1弾。日常のあるあるピンチが33場面収録されています。「ピンチレベル」が星で表示されていて、子どもが「これはレベルいくつ?」と夢中になります。発売以来大人気のロングセラーです。
大ピンチずかん2(2巻)
第2弾では、さらに新しいピンチが登場。「これもあるある!」と子どもが大盛り上がりする場面が増えています。1巻を楽しんだお子さんは必ずほしがる1冊です。
大ピンチずかん3(3巻)
2024年に発売された最新作。シリーズを通じて読むことで、「どんなピンチでも乗り越えられる」という自信とことばの力が育まれます。
ことばの発達を促す!おすすめの読み方3選
ただ読み聞かせるだけでなく、少し工夫するだけでことばの力がぐっと伸びます。
1. 絵を見ながら質問してみよう
「どんなピンチにあっているのかな?」「もし〇〇ちゃんだったら、どうする?」「ほかにどんな方法があるかな?」と質問を投げかけてみましょう。自分の頭で考え、ことばで表現する力が育ちます。
2. 経験したピンチと重ねて話そう
絵本に出てくるピンチと似た経験が子どもにあれば、「そういえば〇〇のとき、どうしたっけ?」と振り返ってみましょう。自分の経験をことばにする力(言語化)が育ちます。
3. ママパパのピンチも話してあげよう
「今日ママもピンチがあったよ。〇〇したら大丈夫だったよ」と大人の経験を話すのも効果的です。子どもは自分が経験していないピンチも「聞いて・想像する」ことで語彙とイメージ力が広がります。
発達障害・特性のあるお子さんにもおすすめな理由
発達障害のあるお子さんの中には、トラブルの対処法がわからず固まってしまうことがあります。「大ピンチずかん」は、そんなお子さんにとっても特におすすめです。
- 視覚的に学べる:ことばだけの説明より、絵で見て理解できる
- 具体的な対処法がわかる:「こんなときはこうすればいい」が絵で示されている
- 主人公の失敗だから受け入れやすい:自分の失敗は怖くても、絵本の男の子の失敗は客観的に見られる。「失敗しても大丈夫なんだ」という安心感につながる

よくある質問(FAQ)
Q. 何歳から楽しめますか?
A. ことばでのやりとりができるようになった3歳ごろから楽しめます。小学校低学年でも十分楽しめる内容です。
Q. 発語が遅い子にも向いていますか?
A. まだことばが少ない場合は、絵を一緒に見て「これは〇〇だね」と大人が代わりにことばにしてあげるだけでOKです。ことばの理解力を育てることができます。
Q. 3冊とも買った方がいいですか?
A. まず1巻から始めて、気に入ったら2・3巻へ進むのがおすすめです。シリーズを通じて読むと、より豊かなことばの経験が積めます。

まとめ
- 「大ピンチずかん」は親子で会話しながら読むことで、ことばの力・考える力・気持ちを整える力が育つ
- 3〜8歳ごろにおすすめ。発達障害・特性のあるお子さんにも効果的
- シリーズ全3冊。まず1巻から始めて、続きを楽しむのがおすすめ
- 「どうする?」「なんで?」と質問しながら読むだけで、ことばの発達サポートになる
ぜひ、お子さんと一緒に「ピンチ」を楽しみながら、ことばの力を育てていきましょう!

