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ことばの教室(通級指導教室)とは?対象・内容・入り方を言語聴覚士が解説

ことばの教室(通級指導教室)とは?
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「ことばの教室って何をするところ?」「うちの子は対象になるの?」「どうやって入ればいいの?」——そんな疑問を持つ保護者の方へ。

この記事では、ことばの教室(通級指導教室)の内容・対象・入り方を、言語聴覚士の視点からわかりやすく解説します。

ST「こん」
ST「こん」

「ことばの教室」という名前は知っていても、実際に何をするのか分からないという保護者の方はとても多いです。正しく理解することで、お子さんに必要なサポートへの一歩が踏み出しやすくなります。

ことばの教室とは

どんな場所か・誰が運営しているか

ことばの教室とは、発音・吃音・難聴など、ことばやきこえに支援が必要な小学生が、通常学級に在籍しながら個別指導を受けられる場所です。「通級指導教室」の1つで、各地域の教育委員会が設置・運営しています。

公立小学校内に設置されていますが、各市町村ごとに1カ所程度、政令指定都市では各区ごとに1カ所程度と数は少ないです。費用は原則無償で利用できます。週1回程度、授業を抜けて別の教室で個別指導を受ける形が一般的です。

「ことばときこえの教室」との違い

学校によって「ことばの教室」「ことばときこえの教室」「言語障害通級指導教室」など、名称が異なる場合があります。内容はほぼ同じですが、「ことばときこえの教室」という名称の場合は、難聴のお子さんへの支援も含まれていることが多いです。お住まいの地域の学校に確認してみましょう。
また、発達障害のお子さんが通う通級指導教室も「ことばの教室」とは別に設置されていることがあります。

対象になる子どもは?

ことばの教室の対象は、主に以下の困りごとがある小学生です。

  • 発音に困りごとがある(かきくけこ・さしすせそなどが正しく言えない)
  • 吃音(どもり)がある(言葉が詰まる・繰り返す・引き伸ばすなど)
  • 難聴・聴覚障害がある(きこえに困りごとがあり、ことばの発達や学習に影響している)

一方で、ことばの発達の遅れ(言語発達遅滞)は、ことばの教室の対象外となることがほとんどです。ことばの発達に困りごとがある場合は、特別支援学級や放課後等デイサービス事業所での支援が適しています。

STこん
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「うちの子は対象になるの?」と迷ったら、まず担任の先生か特別支援コーディネーターに相談してみてください。対象かどうかの判断も、学校側がサポートしてくれます。

具体的な指導内容

個別指導の内容

ことばの教室では、お子さんの困りごとに合わせて個別に指導が行われます。主な内容は以下のとおりです。吃音や難聴のお子さんは、人数が集まれば少人数グループでの支援を行っているところもあります。言語聴覚士ではなく、特別なトレーニングを受けた教員が担当します。

  • 発音の指導:正しい発音の練習・口の動かし方のトレーニング
  • 吃音へのサポート:話し方の練習・人前で話す自信をつけるコミュニケーション練習・心理的なサポート
  • 難聴のある子への支援:きこえに合わせたことばの学習・補聴機器の活用サポート
  • 保護者への相談・アドバイス:家庭での関わり方の提案

頻度・どんな形式で行われるか・誰が指導してくれるか

指導は週1回程度、1回30〜45分が一般的です。在籍する学校にことばの教室がある場合はその教室で、ない場合は近隣の設置校に通う形になります。

特に低学年は、授業を抜けて受けるにことなるため、「授業が遅れないか心配」という保護者の方もいます。多くの場合、担任の先生が授業内容等を配慮してくれますが、気になる場合は事前に相談しておきましょう。

発音、吃音、難聴の指導を受け持つのは、言語聴覚士ではなく、特別なトレーニングを受けた教員です。

入り方・手続きの流れ

就学児健診からつながるケース

年長児の秋ごろに行われる就学児健診で、発音・吃音・難聴等の指摘を受けた場合、学校や教育委員会から入学前や入学後にことばの教室を案内されることがあります。

就学児健診での指摘は「異常」ではなく、「サポートが必要かもしれない」というサインです。不安に感じず、まずは案内に沿って相談してみましょう。

在学中に相談して入るケース

入学後に「やっぱり発音が気になる」「吃音がひどくなってきた」と感じた場合は、以下の流れで申請できます。

① 担任の先生・養護教諭・特別支援コーディネーターに相談する

② 学校から教育委員会へ申請(学校が窓口になります)

③ 判定を行う委員会での審議にて必要性が認められたら、通級開始

自治体によって手続きが異なるため、詳細は学校を通じて確認することをおすすめします。まずは担任の先生に「発音(吃音)の相談をしたいので、ことばの教室を紹介してほしい」と伝えてみましょう。

よくある質問(Q&A)

Q. 授業が遅れてしまいませんか?

週1回程度、授業を抜ける分、その時間の内容をフォローする必要はあります。ただし、多くの場合は担任の先生が授業の科目を配慮してくれたり、宿題等でサポートしてくれます。「授業が遅れるのでは」という心配より、早めにサポートを受けることで得られるメリットの方が大きいと感じている保護者の方が多いです。

Q. 費用はかかりますか?

公立小学校のことばの教室(通級指導教室)は、原則無償で利用できます。ただし、近隣の設置校に通う場合の交通費などは自己負担になる場合があります。詳しくはお住まいの教育委員会にご確認ください。

Q. 子どもが嫌がる場合はどうすればいいですか?

「授業を抜けるのが嫌」「友達に見られたくない」と嫌がるお子さんもいます。担任の先生と相談して、目立たない形で教室を移動できるよう工夫してもらうことが可能です。また、ことばの教室の先生が丁寧に関わってくれることで、次第に楽しみにするお子さんも多いです。まず一度体験させてみることをおすすめします。

まとめ

  • ことばの教室は、発音・吃音・難聴のある小学生が通常学級に在籍しながら個別指導を受けられる場所
  • ことばの発達の遅れは対象外。その場合は特別支援学級・放課後等デイサービスが適している
  • 就学児健診から紹介されるケースと、在学中に相談して入るケースがある
  • 費用は原則無償。まず担任の先生か特別支援コーディネーターに相談するところからスタート
ST「こん」
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「うちの子には早すぎる?」「本当に必要?」と悩む必要はありません。気になったら早めに相談するのが一番です。ことばの教室は、お子さんの「話すことへの自信」を育てる大切な場所です。

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現役言語聴覚士(ST)
こんにちは。言語聴覚士(ST)の「こん」です。 1999年に言語聴覚士の資格を取得後、保健センターでの相談業務を経て、25年以上にわたり小児専門のSTとして療育・発達支援の現場で働いてきました。現在も現役STとして、ことばの発達に悩むお子さんと日々関わっています。 臨床の現場で感じることがあります。ことばがゆっくりなお子さんを持つパパ・ママが、毎日どれだけ迷いながら、心配しながら子育てをしているか、ということです。 「もっと楽しく子育てしてほしい」——そんな思いでこのブログを始めました。 25年以上の臨床経験をもとに、今日から家庭で実践できる関わり方・遊び・おもちゃ・絵本の使い方を、専門家の視点でわかりやすくお届けします。一人で悩まずに、ぜひ一緒に考えていきましょう。
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