子どもへの数の教え方4ステップ|遊びながらことばの発達も促す方法【言語聴覚士が解説】
「数を教えたいけど、どうすればいい?」「何歳から始めればいい?」と悩む親御さんは多いです。
実は、数の発達はことばの発達と深くつながっています。「いち、に、さん」と声に出すことは音のことば、「3個ちょうだい」とやりとりすることはコミュニケーションのことば。数を学ぶ体験そのものが、ことばの力を育てます。
この記事では、小児専門の言語聴覚士が、家庭でできる数の学習4ステップをわかりやすく解説します。難しいドリルや机の勉強は必要ありません。毎日の遊びや生活の中で、自然に数の力が育ちます。
言語聴覚士歴25年以上|STこん
数の理解は「暗記→数える→使う→結びつける」の順に育ちます。焦らず、この順番で楽しく取り組んでみてください。
✅ この記事がおすすめな方
- 2〜5歳のお子さんをお持ちの方
- 数の教え方がわからない方
- 数とことばを一緒に伸ばしたい方
- 遊びの中で自然に学ばせたい方
📌 この記事でわかること
- 数の発達の4つのステップ
- 各ステップの具体的な遊び方・声かけ例
- 数がことばの発達につながる理由
なぜ数の学習がことばの発達につながるの?
数を学ぶとき、子どもはたくさんのことばを使います。
- 「いち、に、さん」と声に出す(音のことば)
- 「3個ちょうだい」と要求する(コミュニケーションのことば)
- 「こっちが多い」と比べて伝える(表現のことば)
また、数を数えるときには「1つのものに1つの数」を対応させる力が育ちます。これは、1つの物事に1つのことばを対応させる「ことばの理解力」と同じ仕組みです。数の学習とことばの発達は、根っこでつながっているのです。
家庭でできる!数の学習4ステップ
📌 ステップは順番通りに進めるのがポイントです。前のステップがしっかり身についてから次に進みましょう。
ステップ① 1〜10まで声に出して数えよう(数唱)
まずは「いち、に、さん…」と声に出して数える練習から。この段階はいわゆる「暗記」です。数の意味はまだわからなくてOK。歌を覚えるような感覚で、リズムよく声に出すことが大切です。
おすすめの取り入れ方
- お風呂で10数えてから出る:「いち、に、さん…じゅう!はい出ようか」と毎日繰り返すだけでOK。自然に口から出るようになります
- 遊びのおしまいに10数える:「あと10数えたらおしまいね。いち、に…」とカウントダウン。数が終わったら自分でおしまいにできる練習にもなります
- 階段を上り下りするとき:「いち、に、さん…」と一段ずつ数えながら上ると楽しく覚えられます

1から10まで言えるようになったら、次は10から1へ逆順(カウントダウン)も楽しいですよ。ロケット発射のまねをしながら「じゅう、きゅう、はち…さん、に、いち、ゼロ!発射!」と遊んでみてください。
ステップ② 指さしで1つずつ数えよう(1対1対応)
声で数えられるようになったら、次は物を指さしながら数える練習です。「いち(1個目を指差す)、に(2個目を指差す)、さん(3個目を指差す)」と、1つのものに1つの数を対応させます。これを「1対1対応」といいます。
最初は3までから始めましょう。多すぎると混乱してしまいます。
おすすめの取り入れ方
- おやつを並べて数える:「クッキーが何個あるか数えてみよう。いち、に、さん!3個だね」
- おもちゃを数える:ブロックや車を1つずつ動かしながら数える
- 一緒に指さしする:最初はママパパが手を添えて、一緒に指さししながら教えてあげると伝わりやすいです

飛ばして数えたり、同じものを2回数えてしまうのはよくあること。焦らず「そうそう、こっちも数えてみよう」と優しく促してあげてください。
ステップ③ 生活の中で数を使おう(数の概念)
数えられるようになったら、今度は実際の場面で数を使う練習です。「3個」「2つ」という数が、実際の量と結びついていくことで数の概念が育ちます。指を使って確かめながらやるのがポイントです。
おすすめの声かけ例
- おやつのとき:「3個どうぞ」と言いながら渡す。子どもにも「パパに3個どうぞして」とお願いしてみる
- 食事の準備:「2つずつお皿に乗せて」「スプーンを3本テーブルに置いてきて」
- おもちゃ遊び:「人形に2個あげて」「車を4台並べよう」

「3個どうぞして」と頼んで、子どもが1個持ってきたとき「1、2、3…あと2個足りないね」と一緒に確認しましょう。できたときは思いっきり喜んであげてください!
ステップ④ 数字・音・指が結びつく(数の統合)
最後のステップは、「数字(目で見る)」「音(耳で聞く)」「指(体で感じる)」の3つが結びつく段階です。
たとえば「3」の場合
3
数字(目で見る)
さん
音(耳で聞く)
🤟
指(体で感じる)
おすすめの取り入れ方
- 数字絵本を一緒に読む:数字や数が書いてある絵本を指さしながら「これは2だね、に!指2本!」と声に出す
- 日常の中で確認する:「エレベーターの3番を押してね」「3つ食べたね、指で3を作ってみて」
- まずは、5までの数を伝えていきましょう

この段階は焦らなくて大丈夫です。①〜③を繰り返す中で、自然と結びついてきます。「3って書いてある!さんだ!」と子どもが自分で気づく瞬間がやってきますよ。
4ステップのまとめ
| ステップ | 内容 | 遊びの例 |
|---|---|---|
| ①数唱 | 1〜10を声に出す | お風呂・階段 |
| ②1対1対応 | 指さしで1つずつ数える | おやつ・おもちゃ |
| ③数の概念 | 生活の中で数を使う | 「3個どうぞ」 |
| ④数の統合 | 数字・音・指を結びつける | 数字カード・絵本 |
大切なのは順番通りに進めることと、楽しみながら続けることです。「勉強」ではなく、毎日の生活の中に自然に取り入れていきましょう。数の力がつくと、ことばで考えて伝える力も一緒に育っていきます。
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